どこまでも伸びる白い砂浜、透明な青い海、サンゴ礁や大小カラフルな魚たち。美しい海は沖縄の最大の魅力といえるでしょう。ダイビングは、海中の生物たちを間近で見ることができる人気のアクティビティです。ここでは、沖縄のおすすめダイビングスポットを紹介するとともに、ダイビングを安全に行うための注意点を解説します。
ダイビング未体験者やライセンスを持っていない人におすすめしたいのが「体験ダイビング」。参加者のほとんどは未経験者ですが、インストラクターが送迎や器材のセット、事前説明や水中練習など、すべて面倒を見てくれるので安心です。海の中にいる間も、インストラクターが常にそばについてくれるので、初心者や海に慣れていない方でも楽しむことができるでしょう。
体験ダイビングは、家族旅行にもうってつけです。お子様が一定の年齢(おおむね8歳以上)に達していれば、家族でダイビングを楽しむことができます。ショップによって参加できる年齢が違うので、お子様が参加可能かどうかは事前に確認しておいた方が良いでしょう。
沖縄には、体験ダイビングを実施しているショップがたくさんあります。パッケージツアーのオプションで選べるものも多いので、自由行動日などに組み込むこともできます。さまざまなコースがあるので、行き先にあわせて潜る本数やスポットなど、ぴったりなものを選んでみましょう。
石垣島といえばきれいな海岸線やサンゴなどが有名です。ダイビングスポットもたくさんあり、初心者から上級者まで、さまざまな人が楽しめることが特徴です。透きとおった海の中には、色とりどりのサンゴや南国の魚たちやウミガメたちがいて、まるで竜宮城にいるような気分になるでしょう。スポットによって、海底の地形や見られる魚たちもさまざまなので、何度訪れても毎回違う体験ができるはずです。
多くのダイバーたちが目当てとするのは、何といっても「マンタ」スポットである川平周辺。「川平石崎マンタスクランブル」や「マンタシティポイント」といったマンタと泳げるスポットは、世界的に見ても有名です。夏から秋にかけてベストシーズンですが、風が強くて海が荒れる日はダイビングができないこともあるので注意してください。
沖縄本島北部にも、たくさんのダイビングスポットがあります。本島は車での移動が可能なので、那覇市をメインに観光をしたい場合でも、無理なく旅程を組めるでしょう。
本島の北西部・本部町には、「ゴリラチョップ」と呼ばれる有名なスポットがあります。ゴリラが空手チョップをしているような形の岩があることから、このような名前が付けられました。水深が浅く波も穏やかなため、初心者から経験者までが楽しめるスポットです。カラフルなサンゴ礁や魚たち、ユニークな海底地形、白い砂浜など見どころは満載です。
ゴリラチョップから少し足を伸ばすだけでも、信じられないほど美しい景色が広がっています。マリンスポーツを楽しみたいなら、瀬底大橋を渡った先にある「瀬底島」や、高速船で15分で行ける「水納島」などがおすすめ。ゴリラチョップに立ち寄ったなら、ぜひ訪れてみたいスポットですね。
ダイビング上級者へのイチ押しは「古宇利島」。ここには、水深約40mの海の底に、沈没船「USSエモンズ」が沈んでいます。全長約100mという沖縄最大級の沈没船は、「圧巻」の一言に尽きます。さらに、本島最北部の辺戸岬では、鍾乳洞ダイビングができる「辺戸岬ドーム」や、「二神岩」「辺戸岬キャニオン」など、自然のダイナミックさを感じられるスポットもたくさんあります。潮の流れが速いので、上級者向きのスポットです。本島北部は、魚以外にもたくさんの見どころがあるのが特徴といえるでしょう。
本島の恩納村「真栄田岬」にある神秘的なダイビングスポットが「青の洞窟」です。那覇市内から車で約1時間という便利な立地にあります。青の洞窟は、岩が海水の侵食によって削られ、洞窟のような地形になったといわれています。青の洞窟へは、海岸からも泳いでいけますし、ボートに乗っても行くことができます。水深は6m程度と浅く流れも穏やかなので、初心者やお子様でも十分楽しむことができるでしょう。洞窟の中に差し込む太陽の光が反射されて作り出される景色は、とても神秘的です。
洞窟内の色はさまざまに変化し、1日中さまざまな青に変化するため一瞬として同じ青はありません。海の透明度が高いので、白い砂の海底も見られるでしょう。シュノーケリングにも人気のスポットです。
ダイビングをしてすぐ飛行機に乗るのは、「減圧症」になるおそれがあり危険ですのでやめましょう。潜った回数や水深にもよりますが、ダイビングをしてから飛行機に乗るまでは、大体12〜18時間は空けるようにしてください。水圧の高い海の中に滞在してからすぐに飛行機に乗ると、急に気圧の低いところに移動することになります。この急激な外圧の変化により、身体にさまざまな不調が起こるのが減圧症です。
ダイビングに用いられるボンベの中は、地上の空気と同じく窒素が約80%含まれています。地上であれば、窒素は体内に吸収されず外へ出ていくのが一般的です。しかし、海中など水圧の高い場所では、窒素は排出されず徐々に体内に蓄積されます。この状態で一気に気圧の低い場所へ行くと、その窒素が気泡となり、身体に悪影響を与えます。個人差もあり、同じ人でもその日の体調によって症状の出方は変わりますが、一般的にめまいやしびれ、関節の痛みといった症状が現れます。ダイビング後は、体内に溜まった窒素を自然に抜いてあげることが大切なのです。
ダイビングをするときは、減圧症の影響をよく考えて旅程を組みましょう。帰宅当日や最終日には入れない方が無難です。もし不安なら、ショップに飛行機の時間を伝えて相談してみましょう。親切に相談に乗ってくれるはずです。
沖縄には場所によってさまざまなダイビングスポットがあり、見られる海中の景色や生物たちもさまざまです。訪れる場所によって、そこでしかできない体験をしてみるのも楽しいでしょう。初心者はダイビングに慣れていないため、自分達ですべてを手配するのは大変かもしれません。そんな方には、送迎や事前のレッスンなどがすべて含まれている体験ダイビングの利用がおすすめです。